吉武 雅子(音楽監督)
東京都出身。3歳よりピアノを始める。 東京藝術大学音楽学部附属高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。 これまでに、ピアノを高尾茂治、守田和子、馬場和世、故井口秋子、林美奈子、佐藤俊、  田村宏の各氏に師事。なおこの間、海外において巨匠コンラート・ハンゼン、  アレクサンダー・イエンナー各氏の指導のもとで研鑽を重ねる。 芸大在学中より、ヤマハ、ベーゼンドルファー主催のコンサート及びNHK・FM  「午後のリサイタル」等に出演。  また、室内楽、歌曲伴奏の分野でも活発な音楽活動を始める。数々の共演者より「得難き存在」  として名声を高める。特に芸大3年生のおり、田村 宏教授の推薦でヴァイオリ二スト天満敦子の  伴奏を始めて以来、その良きパートナーとして内外のステージで活躍、共演歴は15年を越える。  この間、国際交流基金の要請を受け、1995年中国(北京など4都市)、  1996年中近東(エジプトなど4カ国)を歴訪、「抜群の文化使節」と訪問各地で絶賛を浴びる。 また、ソロ活動でも、1996年、台湾よりロータリー記念祭に招かれ、好評を博した。 1999年9月には、東京文化会館小ホールにおいてピアノ・リサイタルを開催、イタリア・ バロック期からドイツ・ロマン派に至る広汎なプログラムを披露し清冽なピアニズムと 専門誌上で高い評価を受けた。また2004年6月、来日したプラハ室内管弦楽団の東京公演に  独奏者として起用され、モーツァルト、ショパンの協奏曲を演奏して絶賛を博した。  これらの一連のコンサートを契機に、ピアノ専門誌からの執筆要請も相次ぎ、数編の論説を寄稿する。  近年、音楽の真髄追求の歩をゆるめることなく、イタリアを度々訪れ、ロレンツォ・バヴァーイ、  ファブリーツィオ・ガリッリ、ガブリエレ・ピサーニには親身の薫陶を受けている。  また近年ではコンクールの審査員も務めるなど、後進の指導にもあたっている。  2003年の秋に発売された天満敦子のCD「Balada」、および2004年1月発売の  新譜「シルクロード浪漫」(いずれもキングレコード)では天満の共演者として起用され、  名コンビぶりを発揮している。  彼女の持ち味は清冽な音色と、歌心に満ちた品位の高い表現力にある。  天与の美質ともいうべき吉武雅子の音楽性が、耐えざる研鑽と豊富なステージ経験に育まれて、  近年にわかに光彩を帯び、それとともに国外でも注目を浴びて、西欧・東欧のオーケストラ、  室内楽奏者からの協演の要望、CD録音の打診が相次ぐようになった。  国際舞台に彼女の足跡が刻まれる日が迫っているようである。  現在、洗足学園音楽大学、東邦音楽大学各講師。 (音楽プロデューサー 中野 雄)

Feb-2, 2004